「うちの建物、築30年だからアスベスト入ってますよね?」
「2006年以降なら、もう安心なんですよね?」
こういう質問、かなり多いです。
結論から言うと、
築年数だけでアスベストの有無は判断できません。
ただし、
リスクの高い年代があるのは事実です。
このページでは、
「なぜ2006年9月が基準と言われるのか」
「それ以前・以降でも例外がある理由」
をできるだけシンプルに整理します。
なぜ「2006年9月」がひとつの基準なのか
アスベストは、段階的に使用が規制されてきました。
最終的に、
ほぼすべてのアスベスト含有製品の製造・使用が禁止されたのが2006年9月です。
このため、実務の世界では、
- 2006年9月以前の建物 → リスクが高い
- 2006年10月以降の建物 → リスクは低め
という目安が使われています。
ただし、これはあくまで目安であって、
「絶対に入っている」「絶対に入っていない」
という話ではありません。
2006年9月以前でも、アスベストが使われていないケース
実は、
2006年9月以前の建物でも、
アスベストが含まれていないケースは普通にあります。
例えば、
- 当時から非アスベスト建材を採用していた
- アスベスト規制が強まった後の時期に建てられている
- 途中で大規模改修され、建材が入れ替わっている
特に、
2000年代前半の建物は、
「もう使っていない建材」と
「まだ流通していた建材」
が混在している時期です。
このため、
築年数だけで「入っている」と決めつけるのも危険なんですよね。
2006年9月以降でも、例外的にリスクが残る理由
「2006年以降なら安心でしょ?」
と思われがちですが、これも完全ではありません。
理由はいくつかあります。
- 規制前に製造された建材の在庫が使われていた
- 輸入建材にアスベストが含まれていた
- 古い建物の一部が残されたまま改修されている
実務上、
2006年以降築でも、アスベストが検出されるケースはゼロではありません。
だからこそ、
法律でも
「築年数に関係なく、原則として事前調査が必要」
という扱いになっています。
築年数だけでは判断できない構造になっている
アスベストが使われているかどうかは、
単純に「いつ建てられたか」だけで決まりません。
例えば、
- 同じ建物でも、部位ごとに建材が違う
- 天井裏・床下・外壁下地など、見えない場所に使われている
- 仕上げ材ではなく、下地材に含まれている
こういった理由で、
見た目だけでの判断はほぼ不可能です。
書面調査や目視調査をしても、
「判断がつかない建材」が必ず出てきます。
最終的には、
試料を採取して分析しないと
はっきりしないケースも多いんですよね。
「築年数だけで大丈夫」と判断するのが一番危ない
よくある失敗パターンが、
- 「古くないから大丈夫だろう」
- 「2006年以降だから調査はいらない」
- 「見た感じ、怪しくなさそう」
こういう自己判断です。
実際には、
築年数だけで調査を省略して、後から問題になるケース
は少なくありません。
- 工事途中でアスベストが見つかる
- 工事が止まる
- 追加費用が発生する
- 行政から指導が入る
結果的に、
「最初から調査しておけばよかった…」
となることが多いんですよね。
まとめ:築年数は「参考情報」でしかない
ここまでの話をまとめると、
- 2006年9月以前の建物は、リスクが高いのは事実
- ただし、それ以前でも非含有のケースは普通にある
- それ以降でも、例外的に含有しているケースはある
- 築年数だけでアスベストの有無は判断できない
つまり、
築年数は「判断材料のひとつ」にすぎないということです。
築年数だけでは判断不可。結局、調査しないとわかりません
正直なところ、
- どこにアスベストが使われているか
- 本当に含まれているかどうか
これは、
事前調査をしないと確定できません。
だからこそ、
築年数だけでは判断不可
この前提で、
アスベスト事前調査を進めるのが、
一番安全で、あとから後悔しないやり方です。
LPにも書いていますが、
この調査、発注者側が自力でやるものじゃありません。
調査から報告書まで、
丸ごと任せられる体制を使うのが、
結局いちばんラクで確実なんですよね。